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ビジネス委員会:第15回「国内観光活性化フォーラムIN熊本」 令和2年2月12日(水)

奈良県旅行業協会が開催する第15回「国内観光活性化フォーラムin熊本」に参加した。

1日目のフォーラムでは、熊本県の観光事業の方針や、全国的に見た観光産業の現状と方針について学ぶことができた。

平成28年に発生した熊本地震からの復興のために、漫画『ONE PIECE』と熊本県が連携した『ONE PIECE 熊本復興プロジェクト』や、復旧工事が進んでいくお城の姿を「いましか見られないお城」と謳って観光資源にしていた。お城への甚大な被害をポジティブにとらえなおして観光客を誘致しており、発想の転換が学びになった。

  観光庁長官の田端浩氏の基調講演では、インバウンド対策に加えて、国内需要の拡大、感染症拡大が及ぼす観光産業への影響など、日本全体で取り組む方針を知ることができた。田端氏の「観光は平和産業」という言葉が印象的で、政治・環境など世界情勢から影響を受けやすい産業であると再認識した。実際問題として、コロナウイルスの影響により世界的に旅行観光が自粛・制限され、未曾有の事態であるが、停滞している時間を活用して旅行コンテンツを見直し、ブラッシュアップさせたい。

2日目の長崎研修では、さまざまな観光地を視察したが、一番印象にのこっているのはバス添乗員の女性だ。とにかく情報量が多く、バスでの移動時間でも退屈しなかった。各地の伝承を語ったり、民謡を歌ってくださったりと大変充実した時間だった。今後もキャラクターが濃く、しゃべりがうまい添乗員の存在はたいへん重要なのかもしれない。特に、団塊世代以上の年齢層の顧客に対しては、ツアー満足度向上に非常に有効のように思える。ただ、InstagramやYouTubeなど瞬間的・単発的な情報収集や動画視聴に慣れている現代の若年層向けには、話が長いと飽きてしまうかもしない。一方通行なガイドではなく、もう少しインタラクティブな内容にする必要があるように思える。例えば、お客様が訪問地で写真におさめたものを、アプリで集約してその場で画像を紹介したり、Instagramでタグ付けをして共有したりできるように促すなど(あくまでもこれはバス移動時間を休息としてとらえる場合を除いたアイディアだ)。

今後、より広い視野で観光をとらえ、自身の取り組む事業をどのように展開していくか思案していきたい。

2020.4.13